10月のビタミン 『凛として挑む』
「凛と―」という言葉で女性を形容する場合、その言葉の中には、キリリとした、引きしまった、という本来の意味に加え、その人が持つ外見と内面の美しさ、強さ、そして知性などが含まれます。「凛とした女性」は女性からも男性からも好まれ、さらに尊敬の意を持って愛されます。
まさに、自分磨きをしたい女性、誰もが目指すもの、そのものではないでしょうか?
・・・というわけで、今までとはちょっと違う「ワンランク上の自分」をプロデュースしてみる事にしてみましょう。
●まずは外見から!
なんといっても「見た目」です。
いくら心がキレイで頭が良くって勉強や仕事が出来ても、見た目にだらしなかったり素行(言葉づかい含)が悪いと、それだけでその人の価値は下がってしまいます。
諦めてしまいがちな顔のつくりや体型は、ちょっとした工夫や努力でカバーできるし、心がけひとつで華麗に変身だってできるものなのです。
例えば、ヘアスタイル。何か月も美容院へ行かず、放ったらかしってことありませんか?
ボサボサやツートーンの髪の毛では、どう考えたってイケてる訳がありません。
美容師さんからアドバイスをもらったり、街ゆく人や雑誌をみてヒントを得たりしてみましょう。
メイクやネイルだってそうです。
メイクなら汗をかいて化粧崩れしやすいこの時期にこそ、差がつくのです!!鉄壁メイクでなくたって、汗やあぶらでのテカリを抑えたり、リップを塗りなおしたりして「小奇麗キープ」しましょう。そして意外にポイントの高い指先は、きちんとした手入れが必要になってきます。
いずれにせよ、可愛く彩っていたって、はげていたり、いつも同じではかえって逆効果を得ることがあるので、十分に注意が必要です。
次に、ファッションです。
月に1、2点は新しい流行りのアイテムをゲットしませんか?決して高価なものでなくていいのです。
自分の年齢に合ったものをチョイスし、楽しくショッピングとオシャレを楽しんでください。
きっと気分も高揚することでしょう。
そして「見た目」を整えるのに、一番重要な役割を果たすのが、遠慮なく意見を飛ばしてくれる同性の友人です。
たとえ、異性の目はごまかせても、同性の目はごまかせません(笑)!
厳しくチェックを入れてくれる同性の目を周りに置き、自分自身も一緒になってチェックを入れ合い、お互いをセンスアップさせましょう。
●心の優しさは顔に映る
人の心というものは言うまでもなく、鏡となって顔に映し出されています。
人や動物、自然を愛でる事が出来る優しい心は、目元、口元、眉間に温和な安らぎともいえる表情をもたらすのです。
実はこれこそが私達の目指す「美」の究極なのかもしれません。
どんなにキレイな顔立ちで、可愛らしくってオシャレな女性でも、心が意地悪で尖っているようではいけません。
人の悪口や自分の置かれている立場に文句ばかり付けている人の顔は、どう見ても醜いのです。
先述とは逆に「性の悪さ」は必ずといっていいほど、その人の表情にはっきりと浮かび上がってくるものなのです。
まだ若いうちはカバーできると思っている人もあるかもしれませんが、そんなことは絶対にあり得ませんので、気をつけましょう。
そして、ストレスを抱えない事。
いつも眉間にシワを寄せて悩んだ顔をしていては幸せまでも逃げてしまいます。
通りがかりにふと目に入った季節の花や、クンっと香る風、いつも顔を合わせる家族や友人、仲間など全てをあなたが優しい心で受け入れ、抱くことが出来るようにしてみましょう。
ふっと微笑む表情の優しさは決して作り物ではない、何よりも美しいものなのですから。
●知性を豊かにする
もちろん、知識や教養も魅力の一つです。
例えば、読書。
みなさんは読書の時間をひと月にどれだけ設けているでしょうか?
勉強本、新聞、小説やエッセイにしたって、活字を読むことでその内容を自分の中に取り込むことができれば、あなたの知識や教養の引き出しは広がり、中身もどんどんと詰まっていきます。
自分では見た事も感じた事もないモノが活字によって自分のモノになったりするのです。そこで刺激を受け、また新しい自分が生まれる事もあるでしょう。
一つの分野に特化するのではなく、興味のあるところ、もしくは身近なところから少しずつ視野を広げてみるのもよいと思います。
旅行などで訪れる土地、自分の住んでいる地域の事など、すらっと人に説明のできるような人って素敵に思いませんか?
「この間読んだ本にね、こんなことが書いてあったの―。」
というおしゃべりには、どうしたって興味が湧いてしまうんじゃないでしょうか。
例にとって「読書」としましたが、それだけで知識と教養が身に付くというわけではありません。
世の中の動きや環境問題などグローバルな目を持つことも必要になってくるでしょう。
会話の中でちらっと見える知識と教養は他人からの価値を高めるポイントとなること間違いナシです。
●断固たる、決意
今までに羅列した事柄はそんなに難しいことではありません。
すべて心がけひとつで出来る事なのです。
気遣いひとつで、自分のしぐさにまで影響することでしょう。
そして、何よりも難しく大切なことは、その意識や行動を継続して行うということです。
自分がワンランク上の女性を目指しているんだという「意識」と、そうなりたいという「断固たる決意」なのです。
実際、常に前を向いている女性は輝いているし、人や動物、自然に愛情をもって接することが出来る人は感性豊かで人間としての優しさを彷彿させています。
また勉強や仕事に一生懸命な人の姿には、心打たれ、尊敬の念を抱くことでしょう。
私達はそんな人に惹かれて止まないのです。
だらっとしてしまうような時にでも、一人背筋を伸ばして、自分の身だしなみにも気を遣い、生きる事に前向きなるという芯の強さが、私達の目指す「凛とした女性」なのではないでしょうか。
あなたも「凛とした女性」を目指し、毎日を過ごしてみませんか?
書き手:M.Tamura(C) 2008 SHIGAAN 8月号掲載